ご葬儀のこと
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喪主の妻の役割とは?家族葬のマナーや服装についても解説します
喪主の妻の役割とは?家族葬のマナーや服装についても解説します
家族葬のらくおう・セレモニーハウスの葬祭ディレクターの舟元です。
葬儀全体の舵取りをするのが喪主なら、それを支えるのが喪主の奥様です。今回は、葬儀の場で喪主の次に重要な立場として、喪主の奥様がやるべきこと、知っておくべき葬儀の基礎知識について解説します。
「喪主の妻って何をすればいいの?」
「服装は着物じゃないとダメ?」
「挨拶の仕方がわからない」
など、喪主の奥様の不安や疑問にお応えし、葬儀のマナーや身だしなみ、挨拶の作法などもお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
喪主の妻の役割とは
そもそも喪主とは、葬儀におけるご家族様の代表者で、葬儀全体を取り仕切る人のことを言います。葬儀社との打ち合わせや寺院とのやりとり、弔問客対応、式中の喪主挨拶など、喪主は葬儀全体を通して様々な決定を下し、調整を行います。一方、喪主の次に重要な立場である喪主の奥様は、喪主のように明確な役割が与えられているわけではありません。どちらかというと、喪主を支える「縁の下の力持ち」的な役回りになると思っていてください。
喪主の妻がやるべきこととは?
さっそくですが、ここからは喪主の奥様がやるべきことを具体的に説明していきたいと思います。葬儀の規模や地域によっても奥様の役割は変わることもありますので、喪主である旦那様と相談し連携をとりながら進めていくようにしましょう。
参列者への連絡のサポート
ご逝去にあたっては、親族に訃報の連絡をしたり、葬儀のご案内を送る人をリストアップするなど、参列者への連絡をサポートします。ちなみにご逝去時の訃報の連絡は、両親や孫、祖父母、兄弟姉妹など三親等までが一般的です。また家族葬の場合は、葬儀にご参列いただく方の範囲をご家族様が決めることになりますので、喪主とよく話し合い、どなたまでをお呼びするかを決めましょう。
参列者対応のサポート
お通夜や葬儀後の会食で、参列者にお茶を出したり、親族控え室でのおもてなしを取り仕切ることも喪主の奥様の役割の一つです。
お茶だしなど
お通夜や葬儀当日には、奥様も参列者対応のサポートに回ります。参列者お一人お一人にお礼をお伝えしたり、座席へご案内するなどの対応はもちろんのこと、当日は何が起こるかわかりませんので、その都度臨機応変に立ち回ることが求められます。
緊急対応に備える
当日、何かが急に必要になった場合の買い出しなど、喪主が対応できない緊急事態は、代わりに奥様が対応をすることになります。
お手伝いの方への指示
葬儀当日は、喪主が各種対応で忙しく手が回らないことも多いため、葬儀を手伝ってくれる方への指示出しなども、奥様が行うことがあります。そのため、事前に旦那様と誰に何をしてもらうかを相談しておくことも大切です。
葬儀の場での挨拶
喪主の妻として、葬儀当日はたくさんの参列者と挨拶を交わすことになります。ここでは慣れない葬儀の場で、どのように挨拶したらよいかわからないという方のために、いくつかシーンに分けて適切な挨拶をお伝えしたいと思います。
【ご参列いただいた方への挨拶】
「本日はご多用の中、お越しいただきありがとうございます」
【お悔やみの言葉をいただいた時の挨拶】
「ご丁寧なお言葉、ありがとうございます」
「故人も喜んでいると思います」
【会食の席での挨拶】
通夜振る舞いや精進落としなどの会食の席で、参列者への挨拶回りをするのも喪主の奥様の大切な役割の一つです。
その際は
「本日はお運びいただきありがとうございます。故人の供養になりますのでどうぞお召し上がりください。」
「お時間の許す限り、ごゆっくりとお過ごしください」
などと挨拶をしながらお酌をします。
喪主の妻が押さえておきたい葬儀のマナー
上述したように、喪主の奥様は喪主のサポート役として幅広く葬儀に関わることになりますので、葬儀の基本的なマナーも把握しておく必要があります。ここでは座席の決め方や焼香のやり方など喪主の奥様が知っておくべき葬儀の基礎知識をいくつかご紹介したいと思います。
葬儀の席順はどうやって決まる?
葬儀の席順は、故人様と関係の深い方から順に上座に座るのがマナーです。祭壇に近い方が上座になりますので、最前列に近親者が座ることになります。
斎場にもよりますが、最近は座席の中央に通路を作って左ブロック、右ブロックに分かれている斎場が多いです。その場合は祭壇に向かって右側のブロックが親族席、左側のブロックが一般参列者席となり、親族席の中央通路に一番近い席から左づめで喪主→ご家族様→ご親族様の順に座ります。
ここで問題になるのが喪主以外のご家族・ご親族の並び順です。これには「血縁の深い順に座る」という考え方と「家族単位で座る」という2通りの考え方があり、血縁の深い順に座る場合は、小さい子供と両親が離ればなれに座ることになるなど不都合が生じることも考えられます。その地域やご家族様によっても考え方が異なりますので、心配な場合は、事前に年長者や葬儀社のスタッフに確認しておきましょう。
ちなみに身内のみの家族葬では一般参列席はいらっしゃらないことも多いですが、大規模な葬儀の場合は、祭壇に近い中央の席から右づめで世話役代表や葬儀委員長→友人・知人→会社関係者の順に座っていただきます。
焼香の順番はどうやって決まる?
焼香は、基本的には座席の順番通りに故人様との関係の深い順で行います。つまり、喪主→喪主の妻→その他のご家族様→ご親族様→一般参列者と続きます。実はわざわざ葬儀の場で座席の順番を決めているのは、焼香をスムーズに行うためでもあるのです。
焼香のやり方のマナーは?
葬儀の際にお香を焚いて故人様や仏様を拝むことを「焼香(しょうこう)」といいます。葬儀では立礼焼香と言って、立って行う焼香が一般的です。焼香は、宗派によっても異なりますが、ここでは一般的な焼香のやり方をお伝えしたいと思います。
1.順番がきたら隣の方に軽く会釈し、祭壇の方へ進み、途中ご遺族・僧侶へ一礼する。
2.遺影に向かって一礼し、両手を合わせる。
3.焼香する
・右手の親指・人差し指・中指を使って抹香をつまみ、そのまま額の前に手を持っていく。
・そのまま下げて香炉の炭の上に戻す。
※焼香は上記を3回繰り返すのが一般的ですが、宗派によって回数は異なります。ご自身の家の宗派を事前に確認し、そのルールに従いましょう。
4.再度遺影に向かって手を合わせ、一歩さがって遺影に一礼する。
5.後ろに向きを変えて席に戻る。
喪主の妻の服装・アクセサリー・持ち物
喪服には正喪服・準喪服・略喪服の3つの格式があり、葬儀では喪主や三親等以内の親族が最も格式の高い正服装を着用するのとされています。しかし身内中心の家族葬が広く普及している昨今は、喪服の格を気にする人も少なくなってきました。そのため、特に家族葬の場合は、喪主や喪主の奥様も準喪服や略喪服を着用する場合もあるようです。
また喪主の奥様は、和装にすべきか悩まれる方も多いです。確かに喪服の中でも最も格式が高いといわれるのが和装の正喪服です。しかし最近は和装よりも洋装を選ぶ方が多い傾向にあります。そのため、着物がないからといって慌てて用意する必要はありません。また喪主の奥様は葬儀当日も忙しく動き回ることが多いため、普段着慣れていない和装より洋装の方が適しているともいえます。
ここでは、和装の場合と洋装の場合の服装に加え、アクセサリーや持ち物、身だしなみのマナーについてお伝えします。
喪主の妻の服装(和装の場合)
羽二重に染め抜きの五つ紋をつけた黒無地の着物が一般的ですが、関西では、地紋のない縮緬(ちりめん)を使用します。小物も黒で統一し、白足袋に黒い草履を合わせます。
喪主の妻の服装(洋装の場合)
黒無地のアフタヌーンドレス・ワンピース・アンサンブルのいずれかが洋装の正喪服です。ボタンやベルトは服と同じ布製のものを選びましょう。しかし前述した通り身内中心の家族葬では、黒のジャケットとワンピースやアンサンブルといった、いわゆるブラックフォーマルを着用する喪主の奥様も増えています。葬儀の規模やスタイルに合わせて、臨機応変に対応しましょう。
また足元は、30デニール以下の肌が少し透けるくらいの厚さのストッキングに、ヒールの高すぎない黒いパンプスを合わせましょう。
喪主の妻の持ち物
葬儀の際の必需品は数珠です。またハンカチやメモ・ペンなども持っておくと安心です。ハンカチの色は白または黒にしましょう。また女性はバックも持参しますが、光沢のない黒い布製のものを選びましょう。
身だしなみ(髪型・メイク・アクセサリー)
基本的には、あまり華美ではない落ち着いた髪型や服装を心がけましょう。髪の長い方は黒いヘアゴムなどで一本に結ぶなどし、耳より下の位置にまとめます。メイクもナチュラルメイクを心がけましょう。またアクセサリーを着用する場合はパールの一連のネックレスやイヤリングであれば着用してもよいとされています。
服装・身だしなみの注意点
葬儀の服装にはいくつかタブーがあります。知らずに後から恥ずかしい思いをすることのないように以下の点に気をつけましょう。
✔︎仏教では殺生が禁じられているため、革製品など動物由来のものは着用しない
✔︎光沢のある素材は避ける
✔︎指輪は結婚指輪以外は外す
✔︎ゴールドのアクセサリーは避ける(結婚指輪はOK)
✔︎派手な髪型・髪色は避ける
✔︎不幸が重なることを意味するため二連のアクセサリーは着用しない
まとめ
いかがだったでしょうか。ここまで喪主の奥様の役割や知っておくべき葬儀のマナーについて解説してきました。喪主の奥様は、基本的には喪主のサポート役となり、幅広く葬儀全般に関わることになります。そのため、参列者の席順や焼香の作法など基本的な葬儀のマナーは事前に把握しておくと安心です。また喪主の次に重要な立場であるという自覚を持ち、上品な振る舞いができるよう服装や身だしなみにも細心の注意をはらって臨みましょう。
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