危篤連絡を受けたらどうすればいい？立場別に適切な対応を解説します

家族葬のらくおう・セレモニーハウスの葬祭ディレクターの半田です。

病院やご家族から突然危篤の連絡を受けた。そんな時は平常心でいられないという方がほとんどです。一方でそんな時こそ、落ち着いてご自身がとるべき対応をしていくことが大切になります。

今回は、危篤の連絡を受けた際にご家族様が取るべき行動をお伝えします。
合わせてご友人や会社の部下から危篤の連絡を受けた際の適切な対応についてもお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

危篤とは、どのような状態のことをいうの？

危篤は命の危険が差し迫っていると医師が判断した状態のことをいい、万が一を想定して早急に対応が必要であることを意味しています。
とはいえ、危篤＝亡くなるということではありません。もちろん、危篤状態から持ち直す、一命を取り留めるということもあり得ます。

似た言葉に「重篤」という言葉がありますが、危篤は重篤よりも危険度が高く、緊急性のある状態のことを意味しています。

病院から危篤の連絡を受けたら…（ご家族様の場合）

ここでは、病院から危篤の連絡を受けたご家族様の対応についてお伝えします。

すぐに病院に駆けつけましょう

医師から危篤の連絡を受けたら、深夜早朝に関わらずすぐに病院に駆けつけましょう。そして大切な方に寄り添い、手を握り、想いを伝えてあげましょう。たとえ意識がない状態でも、耳は聞こえているという方は比較的多いようです。反応がなくてもご本人には声が届いているかもしれません。ぜひ、声をかけてあげてください。

身近な人へ連絡をする

危篤であると判断が下されると、医師からご家族やご親族を病室に呼ぶように伝えられます。同居されているご家族はもちろん、３親等以内のご親族、親しいご友人・知人には連絡を入れるようにしましょう。関係性の近い順からご連絡するのが一般的ですが、順番に関わらずご本人が一番近くにいて欲しいと思うであろう人を優先的に連絡してあげましょう。連絡手段は、直接伝えられる電話がよいです。

【伝える内容】
・誰が危篤か
・本人の状態
・病院名と住所
・病室
・面会の可否

危篤の連絡は必ずしも来訪を促すものではありません。遠方に住むご親族など来訪が難しい方でも、お伝えすべき方にはこのタイミングでお伝えしましょう。

また、もし電話が繋がらなかった相手がいる場合は、メールで一報を入れて時間をあらためて電話するようにしましょう。その際のメールの例文は以下のとおりです。

A子さん
タイトル：危篤のご連絡

〇〇の息子の■■です。
かねてから病気療養中だった父が本日危篤となりました。
医師からは、今日が山場だと言われています。
父に一目会っていただけたら嬉しいです。
病院は「（病院名）」で、住所は「・・・市＊＊区△△町〜」です。
病室は、◎棟の●●号室です。
取り急ぎメールでのご連絡失礼します。
またあらためて明日ご連絡させていただきます。
■■■■（氏名）

職場へ連絡をする

次に、状況によっては仕事をお休みしなくてはならなくなるため、職場にも危篤の連絡を入れておきます。

【伝える内容】
・誰が危篤か
・本人の状態
・仕事を休まなくてはならないなどの状況

連絡手段は電話がよいですが、深夜や早朝などつながらない時間帯の場合は、先にメールで一報を入れておき、日中にあらためて電話連絡をします。その際のメールの例文は以下のとおりです。

タイトル：【ご連絡】父が危篤のため、お休みをいただきます。

〇〇課長

夜分遅くに失礼します。
私事で大変恐縮なのですが、先ほどかねてから療養中だった父の容態が急変し、医師から危篤の連絡を受けました。そのため数日のお休みをいただきたくご連絡いたしました。
急な事でご迷惑をおかけし申し訳ありません。
また状況が変わりましたらご連絡いたします。
夜分につきメールでのご連絡大変失礼いたします。
また日中にあらためてお電話させていただきます。
よろしくお願いいたします。
■■■■（氏名）

・忌引き休暇ではなく有給休暇
ご家族が危篤で会社をお休みする場合は、忌引き休暇ではなく有給休暇を使います。

・事前に状況を伝えておくとスムーズ
ご家族が病気療養中であることや、もしものこともあり得ることを事前に上司に伝えておくと突然の報告で迷惑をかけることも最小限で済むかもしれません。できれば事前に状況を報告しておきましょう。

万が一に備えてご家族様がしておくべきこと

もしものことを考えることは不謹慎と思われるかもしれません。しかし、万一に備えて行動しておくことは、心の準備ができ、ご家族様の先々の不安や負担を減らすことにもつながります。とりこし苦労に終わればそれでよしとし、いざというときに必要なことを押さえておきましょう。

菩提寺を確認し、連絡をしておく

菩提寺がわからないという場合は、いざという時のために親戚など年長者に確認しておきましょう。また菩提寺に危篤の連絡を入れておくといざという時に都合をつけてもらいやすくなります。もし、菩提寺が遠方にある場合も、いざという時にどうすべきかの指示を仰いでおきましょう。遠方にあるからと勝手に判断し別のお寺に依頼してしまうと、先祖代々のお墓に納骨できないなどのトラブルに発展してしまう可能性があります。

葬儀社を決めておく

もし病院でお亡くなりになった場合、2〜3時間の間に急いで葬儀社を探して依頼しなくてはなりません。病院が葬儀社を紹介してくれることもありますが、必ずしもそれが最適とは限りません。よく検討せずに慌てて依頼をしたがために、「費用が高くついてしまった」「内容に不満が残った」など後悔のお声もよく耳にします。そのようなことのないよう、葬儀社は事前に見当をつけておくと安心です。できることなら3社以上に見積もりを依頼し、対応面、費用面などを比較検討した上で決めましょう。

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現金を用意しておく

もしもの時は、斎場へ支払う費用などすぐに現金が必要になることがあるため、ある程度まとまった金額の現金を用意しておくと安心です。また万が一に備えて危篤者様の銀行からお金を引き出しておくことも考慮しましょう。なぜならご逝去後は銀行が逝去された方名義の口座を凍結してしまうため、その口座を引き落とし先にしていた様々な料金もそれ以降引き落とせなくなってしまうためです。

ご家族から危篤の連絡を受けたら（親族・友人知人・会社の上司の場合）

続いて、ご家族から危篤の連絡を受けた場合の対応方法をお伝えします。

電話で連絡を受けた場合

ご家族から直接電話で連絡を受けた場合、ぜひ立ち会ってほしいという想いが込められていることが多いです。実際に「一目会ってほしい」などと伝えられることもあると思います。その場合は、深夜早朝にかかわらず駆けつけてあげましょう。

メールで連絡を受けた場合

メールで危篤の連絡を受けた場合でも、「一目あって欲しい」など立ち会いの希望が書かれていれば、深夜早朝に関わらずすぐに駆けつけましょう。反対に一報を伝えるのみの内容だった場合は、連絡をくれたことへの感謝の気持ちと、相手を気遣う言葉を伝えましょう。その場合のメールの返信文は以下のとおりです。

【友人から危篤の連絡を受けた場合】
大変な中、連絡をくれてありがとう。今はお父さんとの時間を大切にしてください。私に手伝えることがあればいつでも連絡してね。

【会社の部下から危篤の連絡を受けた場合】
このたびは、お見舞い申し上げます。今はお父様との時間を大切にしてください。お休みの件も承知しました。仕事のことは気にせず、そちらに集中してください。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は危篤の連絡を受けた際に取るべき行動を立場別にお伝えしてきました。なかでもご家族様の立場でするべきことは、身近な人や会社への連絡に始まり、万一に備えた準備など多岐にわたります。大変な状況の中ではありますが、とにかく無理はなさらず、心を落ち着かせてから、やるべきことを進めていきましょう。この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

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