【家族葬のらくおう・セレモニーハウス】葬儀費用や火葬費用は確定申告で控除できるの?詳しく解説します

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公開日: 葬儀費用や火葬費用は確定申告で控除できるの?詳しく解説します

葬儀費用や火葬費用は確定申告で控除できるの?詳しく解説します

葬儀費用や火葬費用は確定申告で控除できるの?詳しく解説します

家族葬のらくおう・セレモニーハウスの葬祭ディレクターの川端です。

毎年2月から3月にかけて行う確定申告。その年に葬儀を行なった方は、葬儀費用も控除対象なのか気になるところだと思います。

結論から先に申し上げると、葬儀費用や火葬費用は確定申告の控除対象にはなりません。しかし相続財産からは控除することができます。

今回は、葬儀費用と税金の関係について詳しく解説します。ご自身の確定申告、故人様の確定申告、そして相続税について触れていきますので、ぜひ参考にしてください。

合わせて葬儀でいただいた香典は所得になるの?という疑問にもお答えしていきます。

葬儀や火葬の費用は、確定申告の控除にはならない

その年の所得に対する税金を申告する確定申告では、収入から一定の金額を差し引くことができる「控除(こうじょ)」によって、節税することができます。たとえば、加入している生命保険などに支払った金額を控除できる生命保険控除や、医療費が一定金額を超えた場合に利用できる医療費控除など、確定申告で控除が認められているものは様々ありますが、冒頭でお伝えした通り、葬儀費用や火葬費用は、確定申告の控除の対象外となってしまいます

香典は所得として計上しない

葬儀費用の中には、会葬者からいただく香典収入があります。これは収入であることには変わりありませんが、非課税所得という扱いになっており、そもそも所得として計上する必要のない費用とされています。ただし、社葬などで会社として受け取った香典については、その限りではありません。あくまで喪主となる個人が受け取った香典は、非課税になると覚えておきましょう。

故人様の確定申告=準確定申告について

故人様の確定申告のことを「準確定申告」と言います。故人様に生前所得があった場合には、相続人が代わりに確定申告を行わなくていけません。準確定申告は相続人全員で行うことになります。

準確定申告が必要なケースは以下を参考にしてください。基本的には、故人様が会社員・パート・アルバイトなどの給与所得者であった、またはご自身が相続放棄された場合などは確定申告の必要はありません。


【準確定申告が必要となるケース】
・故人様に事業所得や不動産所得があった
・故人様に年間400万円以上の年金収入があった
・故人様に年金収入とは別に20万円以上の所得があった
・故人様は複数の事業所から給与をもらっていた
・給与所得とは別に20万円以上の所得があった
・故人様の給与所得が2000万円を超えていた
・故人様が生命保険などの満期金を受け取っていた


準確定申告の注意点

準確定申告は以下の点に注意して行いましょう。

①4ヶ月以内に行う
通常の確定申告は毎年2月中旬〜3月中旬にかけて行われますが、準確定申告は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4カ月以内に申告・納税すると定められています

②相続人全員で行う
相続人が複数いる場合は、全員の連署・押印が必要になります。また準確定申告によって還付金が出た場合は、相続人全員で分配します。

③対象期間は亡くなった日まで
準確定申告では、その年の1月1日から亡くなった日までの期間が対象となります。

④相続放棄した場合は不要
相続放棄をした場合は準確定申告は不要となりますが、複数いる相続人のうち一人が相続放棄をしたからといって、他の相続人の申告義務までなくなるわけではありません。

葬儀・火葬にかかった費用は相続税で控除できる

確定申告では控除対象にならなかった葬儀費用や火葬費用ですが、相続税においては控除対象となります。ここでは相続税の基本情報と、葬儀や火葬にかかる費用の中で、どの費用が控除の対象になるかを具体的にみていきたいと思います。


相続税とは

故人様から貰い受けた財産にかかる税金のことを相続税といいます。相続税は誰もが支払わなくてはいけないものではなく、以下の条件が設けられています。


【相続税の支払い義務がある人の条件】

相続財産が「3,000万円+(600万円×法定相続人の数)」以上の場合

上記の計算式によって算出した金額よりも、相続財産が低かった場合は、相続税を納付する必要はありません。

たとえば相続財産が5,000万円あり、法定相続人が3人いる場合は
3,000万円 + (600万円×3人)=4,800万円
となるため、相続税の納税義務があるということになります。

相続税から控除できる葬儀費用の内容

葬儀や火葬にかかる費用は相続税の控除対象となっていますが、すべての費用が相続財産から差し引けるというわけではありません。

ここでは、葬儀や火葬にかかった費用の中で、どのような費用が相続税の控除対象となるかを具体的にみていきたいと思います。


葬儀・火葬にかかる費用の中で、相続税の控除対象になる費用

①お通夜・告別式のために葬儀社に支払った費用
具体的には、斎場使用料祭壇や棺骨壷などにかかった費用霊柩車やマイクロバスなどの移動にかかった費用など、お通夜や告別式を行うために必要な費用は、相続財産から控除することができます。

②お通夜・告別式の飲食に関わる費用
お通夜や告別式の際に、通夜振る舞いや精進落としといった会食の席を設けた場合に、業者に支払う費用も控除の対象となります。同様の目的でスーパーやコンビニなどで軽食を購入した費用なども含めることができます。

③葬儀を手伝ってくれた方へのお心づけにかかる費用
葬儀の際に、受付や案内係などを手伝ってもらった方へのお心づけも、相続財産から控除することができます。お心づけには定価があるわけではなく、喪主の判断で支払うことができますが、あまりにも高額な場合は認められないこともありますので相場の範囲内で支払いましょう。ちなみにお心づけの相場は、2,000円〜3,000円、高くても5,000円程度といわれています。

④宗教者へ支払った金額
お寺や神社、聖職者などへお渡しするお布施も控除の対象になります。ここには、読経に対するお礼や戒名を授けていただいたお礼にお渡しする費用のほか、宗教者への交通費としてお渡しするお車代や、お食事代の代わりにお渡しする御膳料も含まれています。

⑤会葬返礼品のための費用
お通夜や葬儀・告別式に参列いただいた方々へ、お礼としてお渡しする会葬返礼品も相続財産から控除することができます。ただし、香典返しは控除対象にはならないため、香典返しの代わりに会葬返礼品をお渡しする場合は対象外となります。

⑥火葬や納骨にかかった費用
火葬場に支払う火葬料や、お墓に納骨する際にかかった費用は控除の対象です。ただし墓石の購入代、位牌の購入代、墓地の代金などは含まれません。また納骨を四十九日法要と合わせて行うご家族様も多いですが、法要の費用も控除の対象外となっているため注意が必要です。

⑦ご遺体の運搬等にかかった費用
ご遺体の運搬費用は葬儀費用ではありませんが、葬儀を行うために必要な費用とみなされるため控除の対象になります。また事件や事故など、何らかの事情でご遺体を捜索しなければいけない場合などにかかった費用も対象となります。

⑧死亡診断書の発行費用
ご逝去の際に医師から発行される死亡診断書は、左側が死亡届になっています。この死亡届を役所に提出することで火葬許可証が発行されるため、葬儀に欠かせない費用とみなされ相続財産から控除することができます。


葬儀・火葬にかかる費用の中で、相続税の控除対象にならない費用

反対に、以下の費用は控除対象ではないため注意しましょう。
✔︎香典返しの費用
✔︎法要のための費用
✔︎墓地・墓石の購入費
✔︎位牌の購入費
✔︎ご遺体の解剖や裁判などに要した費用

まとめ

いかがだったでしょうか。
ここまで、「葬儀・火葬にかかった費用は確定申告の控除対象になるのか」という疑問からはじまり、故人様の確定申告である「準確定申告」についてや、「葬儀・火葬にかかった費用は相続財産から控除できること」についてお伝えしてきました。

葬儀や火葬にかかる費用は決して安いものではないため、相続税を支払う際にはしっかり控除し、少しでも節税に繋げられるとよいですね。対象となる費用を把握した上で、漏れのないように申告しましょう。


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