ご臨終から葬儀までの流れは？必要な準備や手続きを解説【家族葬のらくおう・セレモニーハウス】

家族葬のらくおう・セレモニーハウスの葬祭ディレクターの北村です。
ご家族が亡くなったとき、すぐに行わなければならないのが葬儀の準備です。葬儀を執り行うには、短い時間でさまざまなことを決めなければなりません。ご家族を亡くして動揺している中、やるべきことを調べて短時間で手配をするのは、ご遺族にとっても大きな負担になってしまいます。大切なご家族とのお別れの時間を心に残るものにするためにも、葬儀の流れを知っておくことはとても大切です。

ここでは、ご臨終から葬儀までの流れと必要な手続き、葬儀後にやるべきことなどを解説します。いざというときに備え、何を、どのような流れで行えばよいかを確認しておきましょう。

家族葬のらくおう・セレモニーハウスに事前相談する

ご臨終から葬儀までの流れ
葬儀後に必要な手続き
いざというときのために、葬儀の流れを把握して備えておこう

ご臨終から葬儀までの流れ

葬儀というと、通夜や告別式のことを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、葬儀を執り行うご遺族がやらなければいけないことは、ほかにもたくさんあります。
ご臨終から葬儀までの全体的な流れは、以下のとおりです。細かい内容は宗教や葬儀の形態などによっても異なりますが、ここでは、一般的な仏式の葬儀について紹介します。

1. 危篤・ご臨終

大変つらいことですが、葬儀の準備はご臨終の瞬間から始まります。危篤からご臨終後、すぐに行う必要のある手続きは以下のとおりです。

・近親者や身近な方々への連絡
危篤状態になった際には、まず、ご本人と近しい方に一報を入れます。このタイミングで連絡をするのは、家族や親族、親しい友人など、臨終時に立ち会ってほしい方々です。それ以外の方には、葬儀の概要が決まってから連絡をします。いざというときに慌てないよう、あらかじめ連絡リストを作成しておくと安心です。

・死亡診断書を受け取る
ご臨終後は、医師から死亡診断書を受け取りますが、受け取り方は、ご臨終を迎えた場所などによって異なります。入院中など病院で亡くなった場合は、その場で医師が死亡確認をし、死亡診断書を発行します。もし自宅で亡くなった場合は、かかりつけの病院に連絡を入れてください。かかりつけ医がいなければ救急車を呼び、指示を仰ぎましょう。

なお、死亡診断書は死亡届と一体になっていることが一般的で、故人の死亡の事実を知った日から7日以内に役所へ提出する必要があります。死亡届を役所に提出しないと、葬儀後の火葬の際に必要な火葬許可証が交付されません。基本的には、死亡届の提出は葬儀社が代行してくれるケースが多くあります。

・葬儀社への連絡
葬儀社への連絡も、ご臨終後すぐに行う必要があります。故人のご遺体は、必要なケアを施されたのちに病院の霊安室に一時的に安置されます。ただし、基本的に病院の霊安室は、数時間程度しか利用できません。そのため、ご臨終後できるだけ早いタイミングで依頼する葬儀社を決め、連絡を入れましょう。

2. ご遺体の安置

日本の法律では、原則として死亡後24時間以内の火葬が禁止されています。そのため、葬儀までの時間を過ごす、ご遺体の安置先を決めなければなりません。安置場所としては、葬儀社の安置所や斎場、自宅などが挙げられます。

病院や施設などでご臨終を迎えた場合は、依頼した葬儀社が、寝台車でご遺体を安置先まで搬送するケースが一般的です。もし、この時点でまだ依頼する葬儀社が決まっていない場合は、ご遺体の搬送や安置のみでも対応してくれる葬儀社もあるので相談してみるとよいでしょう。

あわせて読みたい

安置とは？費用や流れ、搬送についても説明します。

家族葬のらくおう・セレモニーハウスの葬祭ディレクター北村です。身内がお亡くなりになられた際、葬儀社から「ご葬儀までの間のご遺体安置場所はどうしますか？」などと聞かれること...

3. 葬儀の打ち合わせ

葬儀社が決まり、ご遺体が安置されたら、葬儀の打ち合わせに入ります。葬儀社との打ち合わせの前に、まず喪主を決め、葬儀に関する大まかな方針を家族で話し合っておくとスムーズです。故人のエンディングノートがある場合は、その内容を参考にしながら方針を決めていきます。ご遺族側で決めておきたいことは、以下のとおりです。

ご遺族側の方針が固まったら、葬儀社と打ち合わせを行い、具体的な葬儀の日程や内容などを決めていきます。葬儀の日程としては、故人が亡くなった翌日に通夜を、その翌日に葬儀を執り行うのが一般的ですが、火葬場や斎場の空き状況によっても異なります。また、宗教者を呼ぶ場合は、宗教者のスケジュールも確認しなくてはいけません。日程や内容の詳細が決定したら、親族をはじめ、参列してもらいたい方々へ連絡をしてください。

また、打ち合わせと並行して、遺影写真の選別や弔辞の依頼などの葬儀準備も必要です。どのように準備を進めればいいかわからない場合は、葬儀社に相談しましょう。

あわせて読みたい

葬儀の打ち合わせで決める内容は？所要時間や持ち物を解説

家族葬のらくおう・セレモニーハウスのコールセンターの川端です。葬儀を行うためには、葬儀社との事前打ち合わせは欠かせません。しかし葬儀の打ち合わせはいつ行って、具体的にどのようなこ...

4. 納棺

納棺とは、ご遺体を棺に納める儀式のことです。安置から通夜が始まる前までに行い、ご遺体を清めて死化粧を施し、死装束を着せて棺に納めます。このとき、故人が愛用していたものなど、副葬品があればいっしょに棺に納めることができます。ただし、金属類やガラスなどは棺に入れることができません。そのほかにも棺に納められないものがあるので、葬儀社に確認が必要です。

5. 通夜・通夜振る舞い

通夜は、葬儀・告別式の前に執り行われる儀式です。本来は、ごく身近な人が夜通し故人のご遺体を見守る儀式でしたが、現代では、18～19時頃から始まって数時間で終える半通夜が一般的です。なお、一日葬、直葬の場合は、通夜は行いません。

仏式の一般的な通夜の流れは、以下のとおりです。通夜当日は、基本的に、葬儀社のスタッフが進行を取り仕切ります。ご遺族は受付開始の1～2時間ほど前に会場へ行き、葬儀社の担当者と進行・手順・配置などを確認します。

基本的な通夜の流れは上記のとおりですが、通夜の後に、別室で通夜振る舞いを行うケースもあります。通夜振る舞いとは、故人を偲ぶとともに、弔問客への感謝の意を示すための会食です。

あわせて読みたい

家族葬の参列者はどこまで呼ぶ？選ぶポイントや葬儀のマナーを解説

家族葬のらくおう・セレモニーハウスの葬祭ディレクターの遠藤です。最近では、「親しい方たちだけでゆっくりと故人を見送りたい」と、家族葬を選ばれるケースが増えています。身内が亡くなり家族...

6. 葬儀・告別式

葬儀・告別式は、故人と最後のお別れをする儀式です。本来は、葬儀は故人をあの世へ送る宗教的な儀式、告別式は故人に別れを告げる式典、という別々の役割を持つものですが、現在は葬儀・告別式として同時進行で行われるケースが多いです。なお、直葬の場合は、葬儀・告別式は行いません。
仏式の場合の一般的な葬儀・告別式の流れは以下のとおりです。規模などによっても異なりますが、所要時間は1～2時間程度が目安となります。

7. 出棺

葬儀・告別式の閉式後は、出棺の準備が始まります。出棺とは、ご遺体を火葬場へと送り出すことです。喪主やご遺族、参列者が棺に花や副葬品を入れ、故人と最後のお別れをします。そして、出棺の準備が整ったら、ご遺族や親族で棺を霊柩車に乗せ、火葬場へと送ります。喪主またはご遺族の代表者が霊柩車に同乗し、そのほかの親族は葬儀社が手配したマイクロバスなどで火葬場へ向かうことになるでしょう。なお、火葬場へ向かう参列者以外の参列者は、出棺のタイミングで解散となります。

8. 火葬・収骨（拾骨）

火葬場に到着したら、まず、火葬許可証を提出します。慌ただしさからつい忘れてしまわないよう、事前に葬儀社に預けておくと安心です。
そして、火葬炉の前で納めの儀として、位牌と遺影を祭壇に飾り、僧侶による読経ののち、喪主から順に焼香をします。納めの儀が終了したら棺を火葬炉へ納め、扉を閉め、火葬が始まります。火葬にかかる時間は1～2時間程が一般的です。終わるまでのあいだ、ご遺族や親族は待合室や控室で待機となります。

火葬後には、灰になっていない遺骨を骨壺に収めます。この儀式を収骨や拾骨、お骨上げと呼びます。骨壺にお骨を収める順番などは地域の風習によって異なるので、火葬場の係員の案内に従いましょう。

あわせて読みたい

火葬時間はどれくらい？待ち時間はどうするの？火葬の流れも解説

家族葬のらくおう・セレモニーハウスの葬祭ディレクターの朝田です。日本では、葬儀を終えたご遺体を火葬によって弔うのが一般的です。しかし初めて火葬を経験さ...

9. 初七日法要・精進落とし

火葬場から戻ったら遺骨を後飾り祭壇に安置し、初七日法要と精進落としを行います。
初七日法要とは、故人の命日を含めて7日目に行う法要のことです。ただし近年では、弔問客への配慮などから、葬儀・告別式当日に初七日法要を行うケースが多くなっています。

また、精進落としとは、本来、通夜から忌明けまでは肉や魚などを断って精進料理を食べ、忌明けに通常の食事に戻る儀式のことです。しかし、実際には、忌明けまでの期間を精進料理で過ごすのは難しい場合もあります。そのため現代では、初七日法要後に僧侶や参列者へ感謝を伝える会食の場を設け、これを精進落としとすることが一般的です。

葬儀後に必要な手続き

葬儀が終わった後は、香典や供花、弔電をいただいた方や、お世話になった方々へお礼をする必要があります。挨拶状や返礼品の漏れがないよう、香典などをいただいた方をリスト化しておくと安心です。

また、葬儀後には、葬儀社への支払い、役所や銀行への届け出などさまざまな手続きが必要になります。やらなければならないことが多く、期限が定められている手続きもあるため、家族や専門家の手を借りることも検討しましょう。
葬儀後に必要な主な手続きは、以下のとおりです。

葬儀費用の支払い

葬儀社への支払いは、葬儀・告別式が終了してから数日～1週間以内に行うのが一般的です。葬儀社から発行された請求書を確認した上で、期限内に支払いを済ませます。クレジットカード払いが可能かなど、支払方法は葬儀社によって異なるため事前に確認しておくとよいでしょう。

年金受給停止の手続き

故人が年金を受給していた場合は、受給停止の手続きが必要です。年金事務所または年金相談センターへ受給権者死亡届（報告書）や年金証書、死亡を明らかにすることができる書類（戸籍抄本または住民票の除票など）を提出しましょう。書類の提出期限は、厚生年金は死亡後10日以内、国民年金は14日以内です。提出が遅れると、年金を多く受け取りすぎることになり、不正受給と見なされる可能性があるため注意してください。
なお、日本年金機構にマイナンバーが収録されている場合は、原則として届け出は不要です。

各種保険の資格喪失手続きおよび保険証の返納

公的医療保険（国民健康保険・健康保険・後期高齢者医療制度）や介護保険の資格喪失手続きと、保険証の返納も必要です。手続き方法は、故人が加入していた保険の種類によって異なります。

国民健康保険、後期高齢者医療制度、介護保険の場合は、死亡後14日以内に市区町村役場へ資格喪失届と必要書類を提出し、保険証を返納します。
また、故人が会社員などで健康保険（協会けんぽや健康保険組合）に加入していた場合は、死亡後5日以内に資格喪失手続きが必要です。この場合は、基本的に故人の勤務先が資格喪失届を提出するので、すみやかに勤務先へ連絡しましょう。

世帯主変更

故人が世帯主だった場合は、死亡後14日以内に市区町村役場へ世帯主変更届（住民異動届）を提出し、世帯主変更の手続きを行います。故人が一人暮らしだった場合や、亡くなった後に世帯に残るのが一人だけの場合は、届け出は不要です。

雇用保険受給資格証の返還

故人が雇用保険を受給していた場合は、死亡後1ヵ月以内に、受給手続きをしたハローワークへ雇用保険受給資格者証を返還します。返還の際には、死亡の事実を明らかにできる書類（死亡診断書のコピーなど）や住民票などが必要です。

相続税の申告

故人から、相続税の申告が必要な額の遺産を相続した場合は、相続税の申告・納付をしなければなりません。相続税の申告期限は、相続の開始があったことを知った日（基本的には死亡日）の翌日から10ヵ月以内です。また、相続税の申告書の提出先は、故人の死亡時の住所地を所轄する税務署になります。相続した人の住所地ではないので注意しましょう。

生命保険金の請求など

故人が生命保険（死亡保険）に加入していた場合は、保険会社へ保険金請求の手続きを行います。受取人から加入先の保険会社に連絡を入れ、案内に従って手続きを進めましょう。保険金の請求の時効は原則3年です。

いざというときのために、葬儀の流れを把握して備えておこう

身内が亡くなったときには、葬儀をはじめ、さまざまな準備や手続きを行う必要があります。いざというときに慌てないように、葬儀の流れを把握しておきましょう。

ただ、身内の葬儀はそう何度も経験するものではありません。「流れを把握していても、いざというときにスムーズに対応できるだろうか」「細かい疑問点があるが誰に相談すればいいのだろう」と不安に思う方もいるのではないでしょうか。家族葬のらくおう・セレモニーハウスなら、葬儀にまつわるお電話での事前相談を24時間365日、無料で受け付けています。メールや対面でもご相談いただけますので、お気軽にお問い合わせください。

家族葬のらくおう・セレモニーハウスに事前相談する

よくある質問

Q1.身内が亡くなってから葬儀までの流れは？

ご臨終から葬儀・告別式までの流れは、宗教や葬儀の形態などによって異なりますが、一般的な仏式の場合、「ご臨終→ご遺体の安置→葬儀の打ち合わせ→通夜・通夜振る舞い→葬儀・告別式」となります。葬儀・告別式の後は、出棺、火葬・収骨（拾骨）を行います。また、近年では、葬儀・告別式と同日に初七日法要と精進落としを行うケースが一般的です。